"Montogomery
2001" 杉本 武巳
米国エアデールテリアの祭典モンゴメリー2001が、今年も10月2日から10月8日にかけて、フィラデルフィア郊外にあるメインホテルのBest
Western Hotelを中心に開催されました。 「世界最大のエアデールのショーといえばモンゴメリー」と言われるように、このモンゴメリー展は世界中のエアデールファンシャーの注目を毎年集めてきました。私もその一人として、このモンゴメリーにいつか行くことを夢に見てこれまで毎年過ごしてきました。いつも仕事の関係でその夢は実現しませんでしたが、たまたま今年は月曜日が祭日であったこともあって一大決心をし急遽訪米行きを決定しました。今回の訪米で最初から最後までお世話になったオハイオの友人Nancyとカナダの友人Margaret、メインホテルの手配でお世話になったATCA会長のDr.Hunpton、その他今回の旅行を通し手お世話になった多くの友人たちに改めて感謝いたします。
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成田発の飛行機に乗り途中シカゴ経由で現地時間金曜日の午後1時30分にフィラデルフィア空港に到着しました空港でNancyと叔母のMarieの出迎えを受け、私たちはそのまま車でいったんフィラデルフィア郊外にあるMarieの自宅へ立ち寄り、少し休憩した後宿泊先のメインホテルのBest
Western Hotelへ向かいました。 夕方の5時30分から恒例のオークションが始まりました。エアデールテリアクラブオブアメリカ(ATCA)会員から寄付されたグッズはざっと見てもかるく100点以上はありました。今年は特に昨年の夏に亡くなったVirginia
Saurweinのたくさんのコレクションが寄付されていたそうです。 私もこれまでにエアデールグッズはたくさん見てきたつもりですが、そのほとんどが初めて見る品物で、中にはかなり高級そうなものもいくつかありました。石灰石で出来た真っ白のエアデールの置物や、パピーの顔が見事に描かれたタイルの飾り付きのボックス、セメント製の座ったエアデール、フレンチグラス製のエアデールなど、ユニークなものがいくつかありました。またアンティークものも多く、聞くところによると1930年代のエアデールブームの際にユニークなグッズがたくさん作られたそうです。中には10万円を越える値のついたものもありました。私もそのうちのいくつかに値段を付けましたが、結局落とせたのは1点だけでした。7時からはいよいよバンケット(宴会)の始まりです。食事はビュッフェスタイルで、ローストビーフをメインに、チキン、野菜、サラダ、フルーツ、デザートなど盛りだくさんで、味の方もなかなかのものでした。バンケットは司会者Bill
Clarkによりスムーズに進められました。今回初めてモンゴメリに参加した全米からの会員や海外からの参加者が全員の前で紹介されました。もちろん私もそのうちの一人で、暖かい拍手で迎入れられました。長いモンゴメリーの歴史の中でこのバンケットに参加した日本人はどうやら私が初めてのようでした。
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オハイオの友人NancyとMarie
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カナダの友人MargaretとATCA元会長
Charles Foley
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日本でもおなじみのスターガス犬舎のLesley
Lee と南イングランドエアデールテリアクラブの議長John Riches
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翌日の土曜日は毎年Ludwing's Cornerという町でオールブリードのDevonショーが開かれます。米国の場合、ふつうショーはなぜか8時から始まります。私とNancyは朝6時にホテルを出て、途中オールナイトのレストランで朝食を取り、8時少し前にショー会場に到着しました。 会場に着いて、まずその規模の大きさに圧倒されました。会場の広さ、参加頭数、参加者の多さはさすが米国という感じで、特に会場のゆったり度は、まず日本ではお目にかかれません。その日は朝から雨で、気温も低く、あいにくの観戦日和となりましたが、参加犬はいずれも見事で、寒さも忘れて十分楽しませてもらいました。エアデールの出陳頭数は97頭で、やはり例年よりも少なかったようです。今年のDevonショーのベストオブブリードに見事に輝いたのはCh
Terrydale HK Moraine Spin(写真6)でした。 エアデールは午前で終わりで、私たちはすぐにメインホテルに帰り、裏庭で開かれているオビディエンスとスイープステークスの見学をしました。オビディエンスは十数頭の訓練犬が、日頃の成果を会場でデモンストレーションします(写真7,8)。幸い午後からは雨も上がり、日も差すようになりました。飼い主も犬たちもみんな生き生きとしていて、とても楽しそうに、そして誇らしげに、日頃の成果を惜しみなく発揮していたのが印象的でした。ショーとはまた違って、とても良い目の保養をさせてもらいました。オビディエンスの終了後に、同じ場所ですぐATCA主催のスイープステークスが開催されます。このスイープステークスはパピー及び生後6カ月から18カ月までの子だけが出陳できるショーで、ポイントはつきませんが、ウイナーには大勢の注目が集まります。また、ウイナーにはリボンやロゼッタが付与され、出陳料の一部が分配されます(10ドル〜50ドル程度)。今回BOBに選ばれたのは15ー18カ月クラスのRedbeard
Great Expectationでしたた。
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Devonショー;イギリスからの輸入犬Matrasen
ZamindarオーナーDiana Dozier
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DevonショーBOB;Ch
Terrydale HK Moraine Spin
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オビディエンス,Kimとディアボロ
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いよいよ長年の夢、モンゴメリー展の日がやってきました。前日と同じく6時頃ホテルを出発し、途中朝食を取りながら会場のテンプル大学Amblerキャンパスミュージックフェスティバルグランドへと向かいました。8時少し前に会場に到着してまずビックリしたのは前日と同じくそのスケールの大きさでした。モンゴメリ展はオールブリードではなくてテリアだけのショーです。それが広大な会場は全米から集まったテリアファンシャー達ですでに人と車で溢れかえり、特にフルサイズ(観光バスサイズ)のモータホームが軽く100台以上並んでいたのにはビックリしました。
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気候との戦い
よくモンゴメリ展は気候との戦いと言われます。 10月の初めとはいえ気温はかなり低く、雨でも降れば最悪で、会場は泥沼化とします。幸い運良くこの日は朝から快晴で、風もなく気温も比較的暖かく、絶好のショー観戦日和となりました。
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ショーの観戦1
ショーはまず、国歌が歌われ、ニューヨークの悲劇でなくなった方たちに対して全員黙祷を捧げてから開始されました。午前中にオープンクラスまで審査が行われます。以前からビデオでこのモンゴメリー展は何度も見ており、だいたいのレベルは分かっていたつもりでしたが、実際この目で見てみると、その質の高さと層の厚さは予想以上でした。 日本でも有名なテリーデールやブラックジャック以外に、トライマー、スコティッシャー、ブリースライン、グリーンフィールド・・・・・など、著名な犬舎はいくつもあります。全体的に犬が綺麗で、性格もとても明るく陽気な子が多かったようです。特に牡のレベルは非常に高く、骨格構成はエアデールの母国英国と比べても勝るとも劣らない、というのが私の印象です。
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ランチタイム
午前中の部が一通り終わりお昼になりました。カナダの友人Margaretが私とNancyのために席を予約しておいてくれましたので、私たちは特設のレストランに向かいました。 同じ席にはMargaretの友人のオハイオから来ていたベテランブリーダーのTrevor
Evans、カリフォルニアから来ていたPatricia K. Gregg、そして昨年英国で開催されたエアデール2000で審査員をしたDiana
Dozierが同席しており、とても楽しい昼食となりました。特にDianaが、昨年私がエアデール2000のチャンピオンシップショーでハンドラーとして出ていたことをよく覚えていたことには感激しました。
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最後に
ベストオブブリードコンペティションがちょうど終わる頃、米国がアフガニスタンに攻撃を開始したというニュースが入ってきました。 私はNancyと、彼女の叔母の住むフィラデルフィア郊外の家に行き、近くのレストランで夕食をご馳走になりました。わずか2日半ほどの短い期間ではありましたが、私にとっては充実度100%の、決して生涯忘れることのない貴重な体験であったと思います。 モンゴメリー展はテリアファンのためのまさにお祭りであり、そしてブリーダ達の真剣勝負の場でもある、すばらしい場所です。またいつかこの場所に再び訪れることができることを願います。
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ランチ風景
右からMargaret、Trevor、Diana
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レストラン前にあったエアデール置物。いかにもアメリカ的風景でした
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BOB犬Ch.
Tartan Scottshire Ultra Glide
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Ch.Terrydale
HKShaireab LogOn
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Ch.Brisline's
Running BackRoger
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CH.Greenfield'sCeltic
Legen
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BOBコンペティション
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オハイオから来ていたアン&ジャック。彼らのモータホームの中で
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