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"Crufts 2005" 杉本 武巳

今年も世界最大のドッグショーCruftsの時期がやってきました。今年のCrufsは3月10日(木曜)〜3月12日(日曜)までの4日間の開催で、エアデールテリアは初日の10日でした。総出陳頭数は2万1千頭、入場者数は12万人とのことで、相変わらずそのスケールの大きさには圧倒されます。もちろん、この間、会場ではショーだけでなく、アジリティやオビディエンス、ポリスドッグによる実演、グッドシチズンドッグ、ディスカバードッグ(200種くらいの犬種紹介コーナー。6畳位の広さのブースに実際に犬たちがいて、壁にはパネルが展示してあり、ボランティア達により説明がなされます。なかには、今まで見たこともない犬種達がたくさんいます)によりなどなど様々な催しが行われ、また、5つのホールにはショッピングブースが所狭しとひしめき合い、広大な会場全体はまさにお祭りムード一色です。

私は例年通り現地3泊4日の強行軍でしたがイギリス行きを早くから決めていました。9日に日本を発ち、別便でイギリス入りをした松原さんとヒースロー空港で待ち合わせをして、そのまま列車でバーミンガムまで直行しました。

ショーの当日、エアデールはオーストラリアンテリアの次で10時過ぎからのスタートとのことでしたが、私たちはホテルを早々に出て、会場に8時半頃には到着しました。そこにはおなじみのJokyl犬舎のMaryやDabid、Stargus犬舎のLesleyとGus、Jaideld犬舎のAlaineとMartin、そしてその他大勢の顔見知り達がすでにいて、いつもと変わらぬ歓迎を受けました。
ショーが始まったのは10時半を過ぎた頃でしょうか。エアデールテリアの出陳頭数は92頭。このうち出陳取りやめが何頭かいたので、実際には80頭くらいの参加だったと思います。私はAlaineが確保してくれた椅子に座り、ビデオ撮影を開始しました。今年の目玉は、アメリカからの参加犬、Am.CH. Greenfield Celtic Legendでした。この犬はMaryのハンドリングで英国でも活躍しているAm.Eng.CH.Greenfield Captain Fantasticの別腹の兄弟で、私が2001年にアメリカのMontgomeryに行ったときにも見たことがあります。

ショーの進行は基本的にATCJと同じです。いずれの参加犬もレベルは高く粒揃いです。また、オーナーハンドラーである彼ら、彼女らのハンドリングは自分の犬に対する自信と誇りに満ちあふれています。
 それぞれのクラスの審査結果はほぼ自分の予想通りの展開で進みましたが、牡のオープンクラスは特に激戦で、どの犬が勝っても不思議ではありません。結果はAm.CH.Greenfield Celtic Legendがその栄冠を勝ち取り、そのままDog CCを獲得しました。
牝の方も各クラスともに激戦で、全体のレベルは非常に高いものがありました。この中でBitch CCを獲得したのはCH,Garland Sweet Carolin Jokylで、昨年に引き続いて2年連続の栄冠となりました。

ショーの途中にはRobroydのJanetとTomが来てくれて久しぶりの再会を喜び合いました。ショーの終了後にはランチタイムの仲間の輪に加わり、誰が持ち寄ったのか知りませんが、所狭しと並べられたサンドイッチや果物、お菓子をほおばりました。その後、AlaineとMartin、そしてJanetとTomらと別れを告げ、それぞれがぱらぱらと引き上げる中、私と松原さんはゆっくりとショッピングを楽しみました。これがCruftsのもう一つの楽しみです。お店の多さは、また扱い商品のバラエティーさは、ぜっいに日本では見ることはできません。

 

スタート前のパドック風景
BOB; Am.CH. Greenfields Celtic Legand
Stargus Dante in Tebross
CH.Stargus Galileo
CH.Garland Sweet Caroline Jokyl
CH.Branded Jazz King of Jokyl
 
Open Bitch 審査風景
ロシアンブラックテリア(ディスカバードック会場にて)
 
Dendaric Riva
Ballintober Musette
Branded Jazz Time
 
Jokyl Celebration
Stargus Synergie

当初、ショーの次の日は久しぶりにゆっくちとロンドン見物でもしようかと思っていましたが、Maryに誘われて、結局またJokyl犬舎に遊びに行くこととなりました。
翌日の11日はバーミンガムのホテルを早々に引き上げいったんロンドに向かいました。私たちはホテルにチェックインした後Waterloo駅へ向かいました。Jokyl犬舎はロンドンから南西におよそ1時間ほど列車で行ったALTON駅という小さな駅の近くにあります。駅前でランチをした後タクシーでJokyl犬舎へ向かいました。到着はちょうど2時過ぎ頃でした。MaryとDavidが昨日の疲れも見せず、いつも通りの笑顔で迎えてくれました。私たちが到着したとき、他にMaryの盟友のOliveJacksonと、アメリカのJOVAL犬舎のValeria女子が来ており、彼女らからも温かい歓迎を受けました。

我々が部屋に入ったとき、Mary自身、ちょうど若犬のトリミングをしており、その元気さに少しびっくりしました。まず彼女が最初に見せてくれたのは昨日ショーに出した若雌のJokyl Bittersweetと、昨年松原さんの所に輸入されたDiの同体の2頭の雌たち。その後、生後8週目の9頭のパピーたちをトリミングテーブルの上で次から次と見せてくれました。いずれのパピーたちもしっかりした骨格で、トリミング台の上では非常に落ち着いた様子でした。その体はいつもブラッシンされた状態で、とても清潔でした。またトリミングテーブルの上では絶えず話しかけられ、人にさわられることに恐れがありません。とても手がかけられているのがよく分かりました。
私たちは4時少し前にJokyl犬舎に別れを告げ、DavidにALTON駅まで送ってもらいロンドンに帰りました。

Jokyl犬舎
Maryと8週目のパピー
Jokyl Bittersweet

この日はStargus犬舎への訪問です。朝早くホテルを出てLiverpool Street駅9時過ぎの列車に乗り10時過ぎにKelbedon駅に到着しました。駅にはLesleyとGusの二人が出迎えてくれていました。家にはいるとすぐにコーヒを入れてくれ、一昨日のCruftsの話や、ATCJの話、日本に送った犬たちの話など、色々な話が飛び交いました。

その後、犬舎を一通り見せてくれました。Stargus犬舎はJokyl犬舎と比べればそこまではとても広くはありませんが、いくつかの犬舎と運動場が敷地全体にうまくレイアウトされ、実に良くできています。現在10数頭のエアデールとウエルシュテリア達がいますが十分な広さでしょう。
次にGusが自慢の愛犬たちを順番につれてきてくれ、トリミングテーブルの上で見せてくれました。CH. Stargus Devil in DisguiseとStargus Synergieの組み合わせによる8ヶ月の2頭の若犬を始めとして、次期スタドドック候補のStargus Dante、そしてとてもパワフルなウエルシュまで、とても良い目の保養をさせてもらいました。いずれもStargus の特徴がよく出ていました。
次に彼らが案内してくれたのは、各部屋中に所せましと並ぶたくさんのエアデールグッズ。特に置物や絵、ぬいぐるみまでコレクションは様々です。特にこの中で置物には目を見張るものが何点かありました。私もコレクションの質と量ではそれほど負けることはないと思っていましたが、彼らには負けました。イギリスはもちろん、ロシアやドイツ・・・果てはノリタケまで、珍しいものをたくさん持っていました。

夕方ヒースローを出る飛行機に間に合うためには1時半には帰らなくてはなりませんでした。Stargus犬舎での滞在は3時間以上でしたが、私にとってはとても短い時間に感じられました。

Stragus犬舎
Stargus Devil Rebel
Stargus Devil's Cracker